
こんにちは。しゅうです。
「仕事とは何のためにするのか?」
毎日忙しく働いているけれど、本当にこのままでいいのか。
もっと充実感を持って働きたいのに、日々の業務に追われ、気づけば惰性で働いてしまっている――そんなふうに感じていませんか?
本書『働き方』の著者、稲盛和夫さんは、京セラを創業し、日本を代表する経営者として知られています。
私自身、稲盛さんが創業した会社で10年以上働き、稲盛さんの哲学を直接学ぶ機会がありました。
そこで得たのは、単なる仕事術ではなく、「働くとは何か?」という本質的な問いへの答えでした。
本書では、仕事への向き合い方や、キャリアを切り開くための考え方が具体的に語られています。
「なぜ働くのか?」「仕事を通じて人生を豊かにする方法とは?」――こうした疑問に対するヒントが詰まった一冊です。
この記事では、『働き方』の内容や印象に残った部分、そして実際の仕事にどう活かせるのかを詳しく解説します。
「仕事への姿勢を変えたい」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
本書の概要
『働き方』は、京セラやKDDIの創業者である稲盛和夫氏が、自身の経営経験や人生観をもとに「働くことの本質とは何か?」というテーマに迫った書籍です。
本書は、単に仕事のノウハウやテクニックを語るのではなく、「働くことを通じてどのように人間として成長できるのか?」を軸に書かれています。
本書の構成はプロローグとエピローグを含め、全6章で構成されています。
- プロローグでは、幸福になるための「働き方」についての基本的な考え方が示されます。
- 第1章では、「心を高めるために働く」という視点から、なぜ働くのかについて掘り下げられています。
- 第2章では、「仕事を好きになること」の大切さが語られ、好きだからこそ生まれる熱意や工夫について説明されています。
- 第3章では、「高い目標」を掲げ、それに向かって努力を続けることの重要性が述べられています。
- 第4章では、「今日一日を一生懸命に働く」という姿勢が、長期的な成長につながることが語られています。
- 第5章では、「完璧主義」の追求が、より良い仕事につながることが強調されています。
- 第6章では、「創造的に働く」ことが企業や個人の発展につながることを具体例を交えて紹介されています。
- エピローグでは、「人生・仕事の結果」=「考え方×熱意×能力」という稲盛さんの基本的な成功哲学がまとめられています。
本書は、単なるビジネス書ではなく、働くことの本質に迫る人生哲学書とも言えます。
仕事に対する考え方が変わる一冊であり、特に「なぜ働くのか?」と悩むビジネスパーソンにとって、大きな指針となるでしょう。

著者について
著者の稲盛和夫氏は1932年に鹿児島県で生まれ、鹿児島大学工学部を卒業後、1959年に京都セラミック株式会社(現・京セラ)を設立しました。
その後、1984年には第二電電(現・KDDI)を設立し、日本の通信業界にも大きな影響を与えました。
さらに、2010年には経営破綻した日本航空の会長に就任し、同社の再建を成功させるなど、日本を代表する経営者として知られています。
主な著書に「生き方」(サンマーク出版)、「考え方」(大和書房)、「稲盛和夫の実学」(日本経済新聞出版社)、「成功への情熱」(PHP研究所)などがあります。
本書の特徴と内容
本書の最大の特徴は、「働くことの本質」に焦点を当て、仕事の意義を深く掘り下げている点です。
ビジネススキルやノウハウを語るのではなく、「なぜ働くのか」「どのように働くべきか」という根本的な問いに答える内容になっています。
本書は以下の6つのテーマに沿って構成されています。
本書は、単なる仕事術ではなく、人生の哲学にまで踏み込んでいる点が特徴です。
印象に残った部分
本書の中でも特に印象に残ったのは、「働くことは、人生を好転させる妙薬である」という考え方です。
稲盛さんは、どんな逆境の中でも働くことで道が開けると説いており、その姿勢には深く共感しました。
私自身、働くことによって多くの困難を乗り越えてきた経験があります。
また、「天職とは出会うものではなく、自らつくり出すもの」という言葉も印象的です。
どんな仕事でも誠心誠意取り組むことで、次第にやりがいを感じられるようになるのです。
さらに、「継続する力が平凡な人を非凡に変える」という言葉にも共感しました。
日々の努力の積み重ねが、大きな成果につながるのだと改めて実感しました。
また、「神は細部に宿る」という考え方も印象的でした。
細部にこだわることが、結果的に大きな成功を生み出すという視点は、多くの場面で役立つはずです。
本書の活用方法
本書の教えを実生活や仕事に活かすためには、以下のポイントを意識することが重要です。
- 日々の仕事に意味を見出す
- どんな仕事にも価値があると考え、前向きに取り組む。
- 仕事を通じて自己成長し、心を高めることを意識する。
- 目標を明確に持つ
- 漠然と働くのではなく、自分の人生における目標を持つ。
- 「どのような人間になりたいか」「どのような仕事を成し遂げたいか」を考え、それに向かって努力する。
- 努力を惜しまない
- 誰にも負けない努力を続けることで、道が開ける。
- 終点を設けず、継続的に成長を目指す姿勢を持つ。
- 仕事のクオリティを追求する
- 細部にこだわり、完璧を目指す。
- 小さな工夫の積み重ねが、大きな成果につながる。
- 新しい発想を大切にする
- 常に創造的な視点を持ち、より良い方法を模索する。
- 変化を恐れず、新しい挑戦を楽しむ。
- 前向きな思考を持つ
- どんな困難にもポジティブな考え方で向き合う。
- 正しい考え方、熱意、能力の掛け算が人生を豊かにする。
本書の内容を実践することで、仕事に対する考え方が変わり、より充実したキャリアを築くことができるでしょう。
まとめ
ここでは、まとめとして本書『働き方』で伝えられている働くことの本質と、稲盛さんの哲学が私たちの仕事や人生にどう活かせるかを振り返ります。
- 「働くこと」の本質を深く理解できる一冊
本書『働き方』は、単なるビジネスのテクニックや効率化の方法を説いたものではありません。
「働くこと」の本質を深く掘り下げた内容であり、仕事を通じて自分の心を高め、人生をより良い方向に進めるための方法論が詰まっています。
特に、仕事に対する心構えや精神的なアプローチが非常に印象的で、ただ働くのではなく、どのように働くかに焦点を当てています。
2. 日常の仕事に役立つ具体的なアドバイス
稲盛さんが実践してきた「高い目標を掲げる」「完璧主義で取り組む」「創造的に働く」といった考え方は、私たちの仕事においてすぐに実践できるものです。
特に「継続する力」や「神は細部に宿る」という教えは、どんな仕事においても適用できる普遍的な指針です。
例えば、日々の業務に追われているときでも、これらの考え方を思い出し、自分の仕事に対して高い基準を持ち続けることが重要だと再認識させられました。
3. 「働くこと」の意義を再確認できる
私たちが日々働く理由は、生活の糧を得るためだけではありません。
本書では、働くことを通じて「心を高める」「人間性を磨く」「社会貢献をする」といった点に焦点を当て、仕事に対する新たな意義を教えてくれます。
稲盛さんが述べるように、仕事は自己成長の手段であり、どんな仕事でも誠心誠意取り組むことで、やりがいを感じ、充実感を得ることができるのです。
4. 目標達成に向けての心構えと行動指針
最後に、本書を通して得られる最大の教訓は、目標達成に向けての「心構え」と「行動」の重要性です。
稲盛さんは、成功を収めるためには「考え方」「熱意」「能力」の三つが大切であり、これを掛け算で考えることが重要だと語っています。
思い描いた目標を実現するために、ポジティブな心で考え、粘り強く熱意をもって行動し続けることが、成功への近道であると気づかされます。

本書『働き方』は、ただの仕事術を超えた深い哲学が込められており、仕事に対する姿勢を根本から見直すきっかけを与えてくれる一冊です。