40代で突然リストラを告げられたとき、
多くの人がまず思うのは、
「とにかく早く次を決めなければ」
「立ち止まっている余裕なんてない」
という焦りではないでしょうか。
私自身、40代でリストラを経験した直後、
まさにその焦りのまま転職活動を始めました。
そして幸いにも、
学習塾の運営管理職として正社員の内定を得ることができました。
「これで何とかなる」
そう思ったのも束の間、
実際に働いてみると、想像していた仕事とは大きく違い、わずか1か月で退職することになります。
40代のリストラ後、「すぐに決まった転職」が必ずしも正解とは限らなかったのです。
その後も正社員としての就職活動を続けましたが、
現実は厳しく、なかなか採用には至りませんでした。
時間だけが過ぎ、「このままでは家族を養えない」という不安が強くなり、
私は派遣社員として働くという選択をします。
遠回りに見えるかもしれませんが、
この派遣期間があったからこそ、
過去に7か月間常駐していた病院から声をかけていただき、
最終的に正社員として再スタートすることができました。
この記事では、40代でリストラされた私が、
- なぜ「すぐ決まった転職」でつまずいたのか
- どこで判断を誤ったのか
- 派遣という選択が、結果的にどう次につながったのか
を、失敗も含めて正直にお話しします。
もし今あなたが、
「早く決めなければ」と焦っていたり、
「この選択で本当にいいのか」と迷っているなら、
この体験談はきっと参考になるはずです。
目次
40代で突然リストラされた直後、頭が真っ白になった

40代でリストラを告げられた瞬間、
正直に言うと、次の仕事のことを考える余裕はありませんでした。
驚きや怒りよりも先に押し寄せてきたのは、
「これからどうなるんだろう」という、
言葉にならない不安でした。
考えなければいけないことが多すぎて、何一つ考えられない状態でした。
まず感じたのは「これからどうやって家族を守るか」という不安
頭に最初に浮かんだのは、
仕事やキャリアではなく、「家族の生活」でした。
住宅ローンの支払い、
子どもの教育費、
毎月必ず出ていく生活費。
「収入が止まったらどうなるのか」
「貯金はいつまで持つのか」
そんな計算を、感情が追いつかないまましていました。
自分の将来よりも先に、「家族を守れるのか」という恐怖が襲ってきたのです。
正しい判断ができないほど、心が追い込まれていた
このときの私は、
冷静な判断ができる精神状態ではありませんでした。
「早く何か決めなければ」
「空白期間を作ってはいけない」
「40代なんだから、立ち止まっている場合じゃない」
そんな焦りが、
頭の中で何度も繰り返されていました。
夜になっても眠れず、
朝起きた瞬間から不安が始まる。
落ち着いて考える時間が必要なのに、焦りがそれを許してくれませんでした。
この状態で転職活動を始めるのは危険だと感じた理由
今振り返ってみると、
この精神状態で転職活動を始めたのは、かなり危険だったと感じています。
不安が強いと、
- 条件を十分に確認できない
- 「受かること」自体が目的になる
- 本当に合うかどうかを見極められない
といった判断ミスが起こりやすくなります。
実際、私は
「早く決めなければ」という気持ちだけで動き、
自分に合わない転職先を選んでしまいました。
40代のリストラ直後は、行動する前に「立て直す時間」が必要だったのです。
リストラ直後、私は「すぐ転職する」という判断をした

リストラを告げられた直後、
私が最初に下した判断は、
「とにかく早く次の仕事を見つけよう」というものでした。
今振り返ると、
それは冷静に考えた結果というより、
不安から逃げるための行動だったと思います。
とにかく空白期間を作りたくなかった
当時、頭の中を占めていたのは、
「職歴に空白ができたら、もう終わりかもしれない」という恐怖でした。
40代という年齢もあり、
- 履歴書に空白期間ができること
- 「何をしていたんですか?」と聞かれること
- 働いていない自分をどう見られるか
そんなことばかりが気になっていました。
「少し休んで立て直す」という選択肢は、当時の私の中にはありませんでした。
40代という年齢が冷静さを奪った
20代や30代であれば、
一度立ち止まって考えるという選択もできたかもしれません。
しかし40代になると、
- もう後がないのではないか
- 次が決まらなければ再起できないのではないか
- 今動かなければ、チャンスは消えるのではないか
そんな思いが次々と湧き上がり、
冷静に考える余裕を奪っていきました。
本来なら仕事内容や職場環境を見極めるべきなのに、
判断基準はいつの間にか、
「この会社に入れるかどうか」
それだけになっていたのです。
結果、1か月で辞めることになった
こうして私は、
学習塾の運営管理という仕事に、
正社員として転職しました。
しかし、実際に働き始めてみると、
- 想像していた業務内容と大きく違う
- 求められる役割と自分の適性が合っていない
- 気持ちが追いつかないまま日々が過ぎていく
そんな違和感が、
少しずつ積み重なっていきました。
「転職できた安心感」よりも、「このまま続けられない」という違和感の方が、日に日に大きくなっていったのです。
そして結局、
わずか1か月で退職するという結果になりました。
今だから分かります。
このときの私は、
転職に成功したかったのではなく、
不安から逃げたかっただけだったのだと。
焦って動いたことで、余計に遠回りになった

今振り返ると、
リストラ直後の私の行動は、
前に進んでいるようで、実は回り道でした。
動いてはいた。
けれど、整っていなかった。
このズレが、その後の苦しさにつながっていきます。
仕事の中身を見極める余裕がなかった
転職活動をしていた当時の私は、
「この仕事は自分に合うか?」という視点を、
ほとんど持てていませんでした。
本来なら、
- 実際の業務内容
- 求められる役割
- 自分の経験や強みとの相性
こうした点を、
時間をかけて確認すべきでした。
しかし現実には、
「とにかく次を決めなければ」
その気持ちが、すべてを上書きしていました。
焦りが強いときほど、「選ぶ」より「すがる」判断になりやすい。
結果として、
働き始めてから
「こんなはずじゃなかった」と気づくことになります。
条件より「受かること」を優先してしまった
本来、転職では
- 仕事内容
- 働き方
- 職場の雰囲気
- 続けられるかどうか
こうした条件を、
総合的に見る必要があります。
しかし当時の私の判断軸は、
ほぼ「採用されるかどうか」だけでした。
- 年収は下がっても仕方ない
- 業界が違っても我慢しよう
- 細かい違和感は入ってから考えればいい
そうやって、
自分に言い聞かせていたのです。
「選ばれること」と「続けられること」は、まったく別物だったのに。
この違いに気づいたときには、
心はかなり疲れていました。
心と現実が追いついていなかった
もう一つ大きかったのは、
心の回復が追いついていなかったことです。
リストラ直後は、自分では気づかなくても、
- 自信が大きく揺らいでいる
- 判断力が落ちている
- 「失敗したら終わり」という思考に支配されている
そんな状態になりがちです。
その状態で新しい環境に飛び込めば、
少しの違和感やプレッシャーでも、
心は簡単に折れてしまいます。
環境を変える前に、気持ちを立て直す必要があった。
私はこのとき、
「動く順番」を完全に間違えていました。
実際、40代でベンチャー企業をリストラされた後の転職活動では、
想像以上に厳しい現実に直面しました。
なぜうまくいかなかったのか、
どこで判断を誤ったのかについては、
別の記事で詳しく振り返っています。
🔗【40代でベンチャー企業をリストラ|転職活動が厳しかった理由と失敗点】
そこで初めて「立て直す順番」が見えた

一度目の転職に失敗し、
「早く正社員に戻らなければ」という焦りだけでは、
もう前に進めないと感じたとき、
私はようやく立ち止まって考えるようになりました。
何をするにも、順番がある。
転職も同じでした。
40代でリストラされた直後に本当に必要だったのは、
「次の仕事」ではなく「立て直す順番」を見極めることでした。
まず生活とお金を整理した
最初に向き合ったのは、
生活とお金の現実でした。
それまでは、
「仕事さえ決まれば何とかなる」
そう思い込んでいました。
しかし、転職に失敗し、
時間だけが過ぎていく中で、
この考えがいかに危うかったかを思い知らされました。
私が最初にやったのは、
- 毎月いくらあれば生活できるのか
- 貯蓄は何か月もつのか
- 収入が下がった場合に削れる支出は何か
これらを、
紙に書き出して整理することでした。
これをやって初めて、
「今すぐ高収入でなくてもいい」
「まずは生活を維持することが最優先」
と、冷静に考えられるようになりました。
お金の不安が曖昧なままだと、人は判断を誤ります。
逆に、生活の最低ラインが見えるだけで、
心は驚くほど落ち着きました。
正社員に戻る発想を一度手放した
次に私がやったのは、
「正社員に戻らなければならない」という思い込みを手放すことでした。
40代になると、
「ここで正社員を外れたら終わりなのでは」
「派遣や契約社員はキャリアの敗北ではないか」
そんな考えが、
どうしても頭から離れません。
私自身も、
正社員にこだわるあまり、
仕事内容や職場環境を十分に見ないまま転職し、
結果的に1か月で辞めることになりました。
この経験を通して、
「雇用形態=人生の価値」ではない
と、ようやく腹落ちしました。
40代の転職では、「肩書」よりも「立て直せる環境」を優先すべきだと気づいたのです。
正社員に戻ることは、
目指すゴールではあっても、
今すぐ達成しなければならない条件ではありませんでした。
派遣という選択肢を現実として受け入れた
そして最終的にたどり着いたのが、
派遣という働き方を、現実的な選択肢として受け入れることでした。
正直に言うと、
最初はかなり抵抗がありました。
「周りにどう思われるか」
「この年齢で派遣は情けないのではないか」
そんな気持ちも、
何度も頭をよぎりました。
しかし、当時の私にとって派遣には、
- 収入を早期に確保できる
- 職場の実態を見極めながら働ける
- 精神的な負荷を抑えられる
という、
無視できないメリットがありました。
実際、派遣として働いたことで生活が安定し、
少しずつ心にも余裕が生まれました。
その結果、過去に常駐していた病院から声をかけていただき、
正社員として再スタートする道が開けたのです。
派遣は「妥協」ではなく、40代が立て直すための「戦略的な選択」でした。
派遣社員として働き始めた直後は、
正社員を失った喪失感や、
将来への不安が常につきまとっていました。
そのときのリアルな心境や生活の変化については、
こちらの記事で正直に書いています。
🔗【40代でリストラ後に派遣社員へ|正社員を失った後のリアルな現実】
結果的に、この順番だったから立て直せた

振り返ってみると、
私が最終的に立て直せた理由は、
「能力があったから」でも、
「運が良かったから」でもありません。
ただ、動く順番を変えただけでした。
焦って動いていた頃は、
どれだけ行動しても空回りしていました。
しかし、立て直す順番を意識したことで、
少しずつ状況が変わり始めたのです。
感情が落ち着いてから動いたことで、判断を誤らなかった
一番大きかったのは、
感情が落ち着いてから動けたことでした。
リストラ直後や、
転職に失敗した直後は、
- 不安
- 焦り
- 自己否定
こうした感情が入り混じり、
冷静な判断ができる状態ではありません。
私自身、
「とにかく早く決めたい」
「もう失敗したくない」
という気持ちに引っ張られ、
仕事内容や職場環境を十分に見ないまま、
転職を決めてしまいました。
しかし、派遣として働きながら生活が安定すると、
自然と気持ちも落ち着き、
「この職場で自分は続けられるか」
「無理をしていないか」
と、冷静に考えられるようになりました。
40代の転職では、スキルよりも先に「感情の安定」が必要だったのです。
生活の不安を先に減らしたことで、選択肢を冷静に見られた
次に大きかったのが、
生活の不安を先に減らしたことです。
収入がない、
あるいは先が見えない状態では、
人はどうしても、
「正社員かどうか」
「年収はいくらか」
といった、
分かりやすい条件だけで判断してしまいます。
私も以前は、
「受かるかどうか」
「条件は悪くないか」
という軸しか持てていませんでした。
しかし、派遣で一定の収入を確保できたことで、
「この働き方は自分に合っているか」
「無理をせず続けられるか」
という視点を、
持てるようになりました。
生活の不安が減ると、
選択肢は狭まるどころか、
むしろ広がります。
「食べていける」という最低限の安心が、40代の転職判断を冷静にしてくれました。
「遠回り=失敗」ではないと気づけた
当時の私は、
派遣として働くことを、
「遠回り」
「キャリアの後退」
だと感じていました。
しかし今では、
あの遠回りがなければ、
今の正社員としての再スタートはなかったと、
はっきり言えます。
派遣として働いたことで、
- 現場の実態を知ることができた
- 過去の人間関係が再びつながった
- 無理をしない働き方を学べた
こうした、
目に見えない資産が積み上がっていました。
40代の転職は、
一直線で進める人の方が少数派です。
回り道をしながら、
自分に合う場所を見つけていく方が、
結果的に長く続くことも多いのです。
40代の転職において、遠回りは「失敗」ではなく「準備期間」でした。
40代でリストラされた直後に「やらなくてよかったこと」

リストラ直後は、
「何かをしなければ」という気持ちが先に立ち、
本来やらなくてもよいことまで、
抱え込んでしまいがちです。
振り返ってみると、
私が立て直せた理由は、
「やったこと」よりも「やらなかったこと」にありました。
40代の転職では、行動を増やすよりも、
「余計な行動を減らす」方が結果につながることがあります。
条件だけで転職先を決めなかった
一度目の転職では、
私は条件だけを見て、
転職先を選んでいました。
当時、気にしていたのは、
正社員かどうか
年収はいくらか
早く決まるか
ほぼ、それだけだったと思います。
しかし、条件が良く見えても、
仕事内容・裁量・職場の空気が合わなければ、
長く続けることはできません。
1か月で辞めることになった経験から、
私は「条件だけで決める転職」はしないと、
強く意識するようになりました。
40代の転職では、「続けられるかどうか」が条件以上に重要でした。
世間体で選ばなかった
40代になると、
どうしても世間体が頭をよぎります。
「この年で派遣はどう思われるか」
「周りに説明できる職歴か」
「家族や知人に胸を張れるか」
私自身も、
派遣という選択をする前は、
こうした考えに何度も縛られました。
しかし冷静に考えてみると、
世間体が生活を支えてくれるわけではありません。
大切なのは、
評価や体裁ではなく、
自分と家族の生活を守れるかどうかでした。
結果的に、
世間体を手放したことで、
自分に合った働き方を選べるようになりました。
40代で本当に守るべきなのは、評価や体裁ではなく、生活と心の安定でした。
一人で抱え込まなかった
リストラを経験すると、
「迷惑をかけたくない」
「弱い姿を見せたくない」
という気持ちから、
一人で抱え込んでしまいがちです。
私も当初は、
家族にも、周囲にも、
本音をなかなか話せませんでした。
しかし、
家族に現状を正直に話し、
派遣会社の担当者や、
過去の知人に相談する中で、
思いがけない選択肢や情報に出会うことができました。
最終的に病院から声をかけていただけたのも、
過去のつながりを完全に断ち切らなかったからだと思います。
40代の転職は、一人で戦わず、
「頼ることで前に進める」場面が必ずあります。
まとめ|40代でリストラされた直後、何から始めるべきか

40代で突然リストラされると、
頭では分かっていても、
「とにかく早く次を決めなければ」
「立ち止まったら終わりかもしれない」
そんな焦りが、
真っ先に押し寄せてきます。
私も、まったく同じでした。
そしてその焦りのまま動き、
一度は転職に失敗しています。
しかし振り返ってみて、
はっきり分かったことがあります。
40代でリストラされた直後に本当に大切なのは、
「早く動くこと」ではなく、
「正しい順番で立て直すこと」でした。
次の仕事を探す前に、まず「自分と生活を立て直す」。
それが結果的に、いちばんの近道になります。
この記事でお伝えしてきた、
私が実際にやってよかったことは、
特別なものではありません。
感情が落ち着くまで、無理に動かなかったこと
生活とお金を整理し、不安を減らしたこと
正社員に戻ることだけに、こだわらなかったこと
派遣という選択を、現実的な戦略として受け入れたこと
条件や世間体より、「続けられるか」を基準にしたこと
一人で抱え込まず、周囲に頼ったこと
どれも、
今日すぐに完璧にできなくても、
少しずつ意識することはできます。
もし今あなたが、
40代でリストラされ、
「何から始めればいいのか分からない」
「この選択で本当にいいのか迷っている」
そんな状態なら、
今日、すべてを決める必要はありません。
まずは、
生活とお金を書き出してみる
焦って応募しすぎていないか、立ち止まってみる
一人で抱え込まず、誰かに話してみる
その一歩で、十分です。
40代の転職は、急がなくてもいい。
ただ、「間違った順番」だけは避けてほしいのです。
遠回りに見える選択が、
あとから振り返ると、
自分と家族を守り、
次につながる道だった――
そんなことは、40代の転職では決して珍しくありません。
この体験談が、
今まさに迷っているあなたにとって、
立ち止まって考える勇気や、
自分を責めすぎないための材料になれば幸いです。
40代のリストラ後は、焦って動くより
「立て直す順番」を間違えないことが、いちばんの近道です。